プロパーカードとは?メリット・デメリット

プロパーカードとは?メリット・デメリット
クレジットカードのことを調べていると、よく「プロパーカード」と言う言葉を目にします。

この「プロパー」と言うのは、「元々の」「本来の」「適切なもの」「特有のもの」などの意味を持っているのですが、一般のカードを総称してプロパーカードと呼んだり、アメックスやダイナースカードのことをそう呼ぶ場合もありますね。

曖昧になりつつある「プロパーカード」の指すものを、今回は明確にしてみたいと思います。

また、プロパーカードとしてのメリット・デメリットについても見ていきましょう。

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1.厳密な意味でのプロパーカードとは?

実は厳密に言うと、プロパーカードとして存在するのは3つの会社から発行されているものだけなのです。

・アメリカンエキスプレス
・ダイナース
・JCB

この3社から発行されているクレジットカードをプロパーカードと言います。

通常クレジットカードと言うのは、決済業務を担っている国際ブランドと提携することで成り立っていますね。同じ会社から発行されているクレジットカードでも、VISAであったりMasterCardであったりします。

この様なクレジットカードは国際ブランドと提携しなければクレジットカードとして成り立たないため、「提携カード」と呼ばれています。

しかし、上に挙げた3社と言うのは、独自のカードの発行も行っている国際ブランドの企業ですね。アメックスからはアメックスカード、ダイナースからはダイナースクラブカード、JCBからはJCBカードと言うように、それぞれが国際ブランドでありながら、オリジナルカードの発行業務も担っているのです。

自社が発行会社でありながら国際ブランドでもあるため、他の国際ブランドと提携する必要がありません。

このような会社が発行するカードを「提携カード」に対して「プロパーカード」と呼んでいるのです。

VISAやMasterCardはアメックスなどと同じように国際ブランドではありますが、独自のカードを発行していませんね。そのため、厳密に言うと、今現在プロパーカードと呼べるのはアメックス・ダイナース・JCBの3社から発行されているものだけになるのです。

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2.広い意味でのプロパーカードとは?

国際ブランドの企業ではなくても、クレジットカード会社が独自のカードを発行している場合、広い意味でそのカードもプロパーカードと呼ばれる場合があります。

厳密に考えるとプロパーカードという言葉の意味するところは違ってくるのですが、実際にはこちらの広い意味としてプロパーカードという言葉が使われることの方が多いのです。

広い意味でプロパーカードと言う言葉が使われる時も、クレジットカードは、プロパーカードと提携カードの2種類に大きく分けることが出来ます。

プロパーカードと提携カードを分かりやすく言うと

・プロパーカード・・・「国際ブランドと提携はしているものの、クレジットカード会社が独自で発行しているカードのこと」

・提携カード・・・「クレジットカード会社が他社(ショッピングセンター、ホテル、旅行会社、交通機関など)と提携して発行しているカードのこと」

となります。

しかし、イオン銀行から発行されているイオンカードは広い意味でのプロパーカードであるけれど、イオン銀行が別の会社と提携して発行している「ベネッセ・イオンカード」や「イオンSuicaカード」などの提携カードもありますし、アメックスもプロパーカードを発行していながら、「セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カード」や「ANAアメリカン・エキスプレス・カード」などのように、他社と提携した提携カードを発行しています。

この様に、厳密な意味のプロパーカードと広い意味でのプロパーカードがあり、さらに同じ会社名が入っているのにプロパーカードと提携カードに分かれるということから、「プロパーカード」という言葉の指す意味が曖昧かつ複雑になってしまっているのですね。

厳密な意味では、「アメックス・ダイナース・JCBのカードのみ」
広い意味では、「国際ブランド以外の、他社と提携していない独自のカード」

のことをプロパーカードと呼ぶと覚えておくといいでしょう。

今回は、この広い意味で使われているプロパーカードとしての、メリット・デメリットについて見ていきたいと思います。

3.プロパーカードのメリット・デメリット

プロパーカードのメリット

ステータス性が高い

提携カードの場合、そのランクはゴールドカードまでしかありませんが、プロパーカードではゴールドカード以上のプラチナやブラックカードが発行されています。

ランクの高いカードを取得することが出来れば、当然高いステータスを示すことも出来ますね。

更にランクの高いカードは自ら申し込むのではなく、カード会社からインビテーションを受け取ることで取得が可能になります。インビテーションを受け取ることが出来なければ、どんなに欲しくてもカードを取得することは出来ないという点から考えても、「ランクの高いカードを持っている」=「カード会社に認められた人」=「ステータスが高い」と言うことになりますね。

特典は少なくてもサービス内容は手厚い

割引やポイント還元等、顧客にとってお得となるサービスは、提携カードに比べて少ない傾向にあるものの、カードに備えられているサービスのグレードはとても高くなっています。

例えば、専門のコンシェルジュがつく、旅行保険での手厚い保障、海外空港ラウンジの無料利用、ホテルや高級レストランでの優待等です。

プロパーカードでは、このようなワンランク上のサービスが期待できます。

メインカードとするとお得

年間の利用額に応じてポイントアップサービスを行っている会社が多いため、メインカードとして積極的にそのカードだけを利用し、カード会社にとって優良顧客となった場合、提携カードよりも多くの特典を得られることでしょう。

安心感

提携カードだと、提携先の都合によりカードが使えなくなってしまうことも考えられます。しかし、プロパーカードはカード会社独自のカードであるため、提携先に左右される心配がありません。

スタイリッシュなデザイン

提携カードは広告のようなデザインで、見た目の美しさは感じられないものが多いのですが、プロパーカードはステータスの為に持ちたい方が多いということもあり、その見た目も美しくスタイリッシュなデザインとなっています。

ランクが高いものになればなるほど、色やデザインも高級感あふれたものとなっていく傾向にあります。

競合店でも気にせず利用

dカードをauショップで、イオンカードを西友で、エポスカードを東急百貨店で、などと、店名が入っている提携カードの場合、競合店で利用することに躊躇ってしまう方が多いのではないでしょうか?

しかし、プロパーカードであれば、どの店で利用しても肩身の狭い思いをする必要はありません。

プロパーカードのデメリット

年会費がかかる

提携カードの場合、年会費がかかるものもありますが少額ですし、ほとんどが年会費無料のものとなります。しかしプロパーカードの場合は、年会費がかかってしまうものがほとんどですし、その額も高くなってしまいます。

割引特典やポイント還元率は期待できない

提携カードの場合は、提携先と発行元両方の特典や割引制度を受け取ることができます。ポイントが貯めやすかったり、還元率の高さなども期待出来ます。

しかし、プロパーカードは、提携カードに比べ割引制度やポイント還元率はそれほど期待出来ません。

一般の方が、お得にクレジットカードを活用していきたいと考える場合は、やはり提携カードの方がいいでしょう。割引制度やポイントの貯めやすさ、還元率の高さや年会費の安さから考えても、提携カードの方がメリットが高いと考えられます。

しかし、安定した高収入を得られている方がステータスを示すためにクレジットカードを持ちたいのであれば、プロパーカードの方がいいでしょう。

今後良好な利用実績を積んでいくことで、更にランクの高いカードの取得も可能となっていきますので、プラチナやブラックカードを取得できると、十分なステータスを示すことが出来ますね。

この様に、今後どのようにクレジットカードを活用していきたいかを考えた上で、自分にとってよりメリットの高いカードを選ぶようにするといいでしょう。

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