クレジットカード解約時に注意することまとめ
案外、不要なクレジットカードをたくさん抱えているという方は多いものです。
友人や知り合いの紹介や会社の付き合い、入会特典目当て、万が一の時の為の備えとして、など、様々な理由からクレジットカードを作ったけれど、結局使わないまま財布にしまっていると言うこともあるでしょう。
実際使うつもりだったけれど使いづらかった、ポイントが思うように貯まらなかった、などということもあるかもしれませんね。
クレジットカードと言うのは、メインで使いやすいものが1~2枚程度あれば十分です。
不要なクレジットカードをたくさん抱えていると、万が一財布を落としてしまったり盗まれてしまった時に全てのクレジットカード会社へ連絡を入れなければなりませんね。
また、年会費のかかるものであれば、使わないカードのために無駄に毎年お金を支払わなければなりません。
もし使う予定がないのであれば、解約し整理することも大切です。
しかし、安易に解約してしまうと後から後悔してしまうこともあります。
今回は、不要なクレジットカードを整理しようと思っている方の為に、クレジットカードを解約する際の注意点についてまとめてみたいと思います。
1.残りのポイント確認
クレジットカードを解約してしまうと、そこに貯めていたポイントが全て消えてしまいます。貯まったポイントは商品券やギフト券、雑貨や家電、日用品などに交換することが出来ますので、解約する前に残りのポイントがどれくらいあるのか確認し、交換できるものは交換しておきましょう。
但し、一部ポイントを残したまま解約できるカードもあります。楽天カードやリクルートカードなどですね。
これらはクレジットカードにポイントを貯めていくのではなく、アカウントに貯めていく方式のものとなるので、IDが残っている以上、クレジットカードを解約してもポイントをそのまま残しておくことが出来るのです。
この場合は慌ててポイントを交換する必要はありません。慌ててポイントを使わなければと不必要な商品に交換してしまうと逆に損をしてしまいますね。
解約すると自分のクレジットカードのポイントがどうなるのか、まずは確認しておくといいですね。
2.良好なクレジットヒストリーは残しておくように
頻繁に利用していたクレジットカードを解約する場合、その良好なクレジットヒストリーも消えてしまいます。勿論良好じゃないクレジットヒストリーであれば消してしまった方がいいかもしれませんが、良好なヒストリーは今後のローンや新しいクレジットカード申し込み時にも参考資料として確認してもらえるため、出来れば残しておきたいですね。
クレジットヒストリーが良好だと、信頼されやすくなり、審査にもスムーズに通過出来る可能性が高まるからです。
もしこれまでローン等を組んだことがなく、持っているクレジットカードもまさに解約しようとしているそのクレジットカードのみだった場合、何も考えずに解約してしまうと、今後何かしらの借り入れをする際、参考資料となるものが全くなくなってしまいます。
すると、借り入れに対してどの様な支払いをする人なのか分からないために、審査が厳しくなったり、通過出来なくなってしまうこともあるのです。
それ程頻繁に使っていなかったクレジットカードであれば、気にせず解約しても構いませんが、メインのクレジットカードの解約の場合は、クレジットヒストリーの事も考えた上で慎重に手続きを進めていきましょう。
3.解約する時期
長く持ち続けていたけれど、使う場面がないから解約するという場合はいいのですが、もし入会特典が目当てだったり、知り合いから「申し込むだけでいいから」と言われて仕方なく申し込み、カード取得後それ程経過しないうちに解約してしまいたいと思った場合は注意が必要です。
短期間で解約してしまうと、カード会社では「短期解約者」としてリストに登録してしまうかもしれないからです。
短期解約者と言うのは、カード会社にとって何のメリットもない顧客のことを指します。手数料無料のカードの場合、発行や発送などにかかる費用をカード会社が負担しているのにもかかわらず、入会特典だけを受け取って解約されてしまうのですから、当然ですね。
すると、また何かの機会に再度同じ会社のクレジットカードを作りたいと思った時、リストを確認され「短期解約者」だとわかると審査に通過出来なくなってしまうこともあるのです。
もし無理に勧められて作ったカードだとしても、入会特典だけが目当てだったとしても、使ってみると案外便利でお得なカードかもしれません。
まずは半年くらいは使って、そのカードの良さも見つけてみましょう。それでも不要と思った時に解約すると、短期解約者にもならないので、今後もしまたカードを作りたいと思った時でも安心です。
4.年会費の時期
もし年会費のかかるクレジットカードだった場合、その年会費が引き落とされる前に解約したいものですね。年会費を支払った直後なら、次の年会費がかかる直前まで持っていてもいいでしょう。
まずは年会費が何月に引き落としになるかの確認をすることが大切です。
もしこの時期を間違えてしまうと、解約の連絡を入れたのに年会費が翌日引き落としになってしまったという事も考えられます。
年会費を支払ったのにすぐ解約するというのは勿体ないですし、せっかく解約したのに、次の年会費を支払うことになってしまうのも残念ですね。
5.計画的な解約
突然クレジットカードの整理を行おうと、一気に複数の会社へ電話をかけ解約手続きを行ったとします。するとその情報は個人信用情報に記録されてしまうのです。
今後もし他のローン等を組もうとした場合、個人信用情報は開示され内容を確認されてしまうのですが、一度に大量のクレジットカード解約記録が残っていると不審がられてしまいます。
それにより審査に通過しづらくなってしまうこともあるのです。
また、その逆で、クレジットカードを解約せず複数持ち続けることも危険です。そのクレジットカードにキャッシング枠が付けられていた場合、キャッシングを利用していなくても、その限度額まで借り入れがあると見なされてしまいます。
キャッシング枠付帯のクレジットカードを複数所持していると、それだけで複数の借り入れがあると考えられ、これもまた審査に通過しづらくなる原因となりますし、もし審査に通過することが出来たとしても、限度額を低く設定されてしまうかもしれません。
まとめて一気に解約を行ったり、不要なカードをそのまま放置し続けるのではなく、定期的に見直しや整理を行うようにするといいでしょう。
6.解約ブランドの確認
カード自体に特別魅力を感じなかったとしても、今後メインで使いたいと思っているカードの国際ブランドがJCBで、解約しようと思っているカードのブランドがVISAやMasterCardだった場合、注意が必要です。
JCBは国内では問題なく利用できますが、海外ではJCB加盟店が少ないため、VISAやMasterCardの方が利用出来る場面が多くなってきます。
今後海外旅行や海外出張などをする予定があるなら、国際ブランドがVISAやMasterCardのクレジットカードが必要になるかもしれません。
この場合は、今必要なくても、今後の為にVISAカード(MasterCard)を残しておくことをお勧めします。
7.未払い残高の確認
一括払いにしているなら、翌月の引き落とし後に解約手続きを行えば大丈夫ですが、もしリボ払いや分割払いにしていた場合、まだ残高があるかもしれません。
もし残高があると、解約手続きと同時に一括請求されてしまうことになるので、一気に高額の支払いをしなければならなくなるかもしれません。
解約の連絡を入れる前に、残高がないかどうか、残高があるならどれくらいの金額なのかを確認しておきましょう。
8.自動引き落としの確認
もし公共料金や携帯電話などの支払いを、解約するつもりのカードでの決済にしていた場合、カードを解約してしまうと引き落としが不能となってしまいます。
そうならないためにも、解約する場合は、公共料金や携帯電話の会社へ連絡し、支払い方法の変更手続きを行う必要があります。
9.ETCや家族カードの確認
解約するクレジットカードのETCカードを使っていた場合、クレジットカードを解約してしまうと、そのETCカードも使用不可となってしまいます。
クレジットカードは不要だけれど、ETCだけ残しておきたいということは出来ないのです。
家族カードも同じです。元となるクレジットカードを解約してしまうと、それと一緒に発行されていた家族カードも使用不可となってしまいます。
元となるクレジットカードとETCカードや家族カードはセットで解約となってしまうので、カード自体に魅力を感じなくても、ETCや家族カードは使っていきたいと言うことであれば、解約せずカードを残しておいた方がいいでしょう。
また、解約してから別のカードのETCを利用して行きたいのであれば、新しいカードが発行されるまでに数日かかってしまいますので、その間不便ですね。
出来れば、新しいカードを手にしてから古いカードの解約手続きを行うようにするといいでしょう。
家族カードもまた、他の家族の方が別のカードを取得してからの解約にするといいでしょう。
10.カードの破棄方法
クレジットカードの解約はカード所有者本人が電話をすると、5分程度で完了出来てしまいます。しかし、その後、カード自体を自分できちんと処分しなければなりません。
どこか1か所でもハサミを入れれば大丈夫と思っている方がいるかもしれませんが、磁気テープとICチップの部分をしっかりカットしないと思わぬところで不正利用されてしまうかもしれません。
また、氏名も入っていますので、そのままゴミとして出してしまうと個人情報が流出してしまう危険性もあります。
出来れば、シュレッダーにかけて細かく砕いてほしいのですが、難しい場合はハサミで出来るだけ細かく切り、それぞれ別のゴミ袋に入れてゴミに出すなどすると安心です。
クレジットカードの解約は、申し込みをするよりもずっと簡単で短時間で終了するのですが、解約する前に注意すべき部分がたくさんあります。
普段全く使っていなかったクレジットカードであればいいのですが、もし頻繁に利用していたカードを解約するのであれば、上記のような注意点を守り、慎重に解約手続きを行うようにしましょう。