PayPal(ペイパル)とは?
PayPalとは、簡単に言うと「オンライン決済サービス」のことです。
海外ではとても有名なのですが、日本ではあまり聞きなれない言葉かもしれませんね。
しかし、今後日本でもセキュリティの面から活用する方がどんどん増えていくのではと考えられています。
まずはペイパルとは何なのか、その内容や利用方法についてひとつずつ見ていきましょう。
1.ペイパルとは?
通常、オンラインでショッピングを楽しむ場合、そのサイトへ個人情報を提供しなければなりませんね。しかし、顔も見えない相手に、自分の氏名や電話番号、住所等を入力するのはセキュリティ面で不安を感じる方も多いことでしょう。
また、それらを入力する手間もかかりますね。
さらにクレジットカード決済なのであれば、カード番号を入力しなければなりませんし、口座引き落としなら銀行の口座番号なども教えなければなりません。
特に問題のない正規のサイトであればいいのですが、もしそのサイトが悪徳だった場合、このようにして提供した個人情報が流出したり悪用されたりしてしまう事もあるのです。
それを恐れて、なかなかオンラインショッピングを利用出来ずにいるという方も多いのではないでしょうか。
ペイパルと言うのは、この様なオンライン上での不正や被害を防ぎ、様々な手間を簡潔化させるために設立された、便利な「オンライン決済サービス」なのです。
ペイパルは世界的に有名な「eBay」というオークションサイトの子会社であるため、このオークションサイトの利用者からペイパルは徐々に世界に広まっていったと言われています。
eBayはとても有名なサイトですので、ペイパルの認知度もどんどん上がり、今ではアカウント数2億以上ともなっています。
国内ではまだ知名度は低い傾向にはありますが、利用出来る国や通貨も幅が広く、世界中どこにいても簡単・安全・便利に決済ができることで人気はどんどん高まっています。
2.ペイパルの利用方法
まずはオンライン上で決済を行いたい方が、ペイパルのアカウント登録をします。
この時、ペイパルには個人情報やカード情報などを知らせなければなりません。
最初の登録は面倒と感じる方が多いかもしれませんが、決済に必要な情報を登録するのはこの1回のみでいいのです。
1度ペイパルに登録さえしてしまえば、今後他の会社へオンライン上で支払いをしたい場合、ペイパルに登録した情報を使ってペイパルを通じて決済をスピーディに行うことが出来ます。
ただし、支払う側も支払いを受け取る側もペイパル登録者でなければなりません。お互いにペイパルのアカウント登録を行っている場合、ペイパルのメールアドレスを教え合うだけで決済が可能になるのです。
相手の会社へ個人情報を知らせる必要がないので、悪用される危険を避けることが出来ますし、カード番号や口座番号などの面倒な入力もしなくてもいいので、手間も省けます。
3.ペイパルのメリット
一つの物事にはメリットもあればデメリットも存在するものですね。
ペイパルもまた、良いことばかりではなく、当然デメリットも存在してしまいます。
しかし、メリットとデメリット両方を知ることでペイパルを今後利用して行くべきかどうかと言うことを冷静に検討することが出来ますね。
そこで、まずはそのメリットから見ていきましょう。
初期費用不要
入会金やアカウント登録費など、初期費用が一切不要であるため、誰でも思い立ったときにすぐ登録する事が出来ます。
費用がかからないのであれば、利用する予定がなくてもまずは登録だけしてみてもいいかもしれませんね。
使うか使わないかは登録してから考えてもいいので、だからこそ登録者数も増加しているのでしょう。
審査不要
クレジットカード審査等の様に、厳しい審査を通過しなければ登録出来ないと言うことはありません。本人確認さえできれば登録可能ですので、誰でも安心して利用できますね。
簡単登録
登録も5分程度で完了します。簡単かつスピーディですね。
また、アカウント登録をしなくても、ペイパルを通じてクレジットカード決済をすることは可能です。この場合利用するたびに個人情報をペイパルに入力しなければならないので、少し面倒に感じるかもしれませんが、まだペイパルに抵抗を感じている方には嬉しいサービスではないでしょうか。
もし不安な場合は、アカウント登録をせずに利用してみて、安全と感じてからアカウント登録してみるのもいいかもしれませんね。
個人情報が漏洩しない
カード決済したいショップへ直接カード番号を伝えるということをしなくてもいいので、個人情報やカード情報の漏洩を防ぐことが出来ます。
カード番号を盗まれたり悪用されたりする心配もありませんね。
セキュリティレベルは世界最高クラス
世界最高クラスのセキュリティシステムを導入していることで有名なペイパル。
最高水準の暗号化通信を採用し、2000人による不正対策専門チームを結成し、24時間365日常に個人情報を守り続けています。これもまた世界最大手だからこそ出来ることです。
利用出来るクレジットカードが多い
VISA、MasterCard、アメリカンエキスプレス、JCBなどの国際ブランドはもちろんのこと、デビットカードにも対応しています。
国内において有名なJCBも、海外では対応していない国も多い傾向にありますが、ここではJCBでも安心して利用できるのは嬉しいですね。
ポイントも有効
クレジットカード決済ではあるものの、ペイパルを利用すると通常のカード決済とは異なってくるように感じられますね。
しかし、ペイパルを利用した決済を行っても、クレジットカード利用分のポイントはきちんと貯めることが出来ます。
支払い代金は自由に引き出せる
支払われた代金は、ペイパルのアカウントに入金されます。
これは自分の好きなタイミングで銀行口座へ引きだすことが可能のため、便利です。
認知度の低いお店も安心
ネット上で認知度の低い会社は敬遠されてしまいがちです。セキュリティ面で不安を感じるために、利用者も躊躇ってしまうのでしょう。
しかし、ペイパルを通じての決済であれば、認知度の低いお店でも、他のお店と同じように利用客を増やすことが出来るでしょう。
この様な多くのメリットにより、利用する個人にとっても企業にとってもペイパルは便利なサービスとなるのです。
セキュリティが強化されているので、これまで不安で手を伸ばせられなかったショッピングサイトでも自由にショッピングを楽しむことが出来ますし、安心を与えられずにいた企業側もペイパルを通した決済業務を行うことでより多くの顧客を獲得することが出来ますね。
個人情報の入力の手間も省けてスムーズに安心してオンライン上の決済が行えると、今後のネットショッピングも一層盛り上がっていくことでしょう。
3.ペイパルのデメリット
日本国内においての知名度の低さ
海外ではとても有名なペイパルですが、日本国内においてはまだ浸透していないというのが現状です。「ペイパルと言う名前は知っているけれど仕組みがよくわからない」「利用してみたいけれど、まだ不安」などの理由から、実際に利用している方よりも、気にはなりつつあるけれど使えずにいるという方の方が多いのです。
日本ではまだそれ程知れ渡っていないため、ペイパル自体を知らないという方も多いでしょう。
今後さらに発展し、世界中で誰でも利用して行く事が出来るようになると嬉しいですね。
アメリカのシステム
アメリカのシステムであるため、日本語の対応が不十分と思われる部分があります。わかりづらい言い回しや、理解しにくいシステムによって、不便を感じる日本人も多いかもしれません。
システムに関して質問をしても、日本語を十分に理解していない方が回答したり、自動翻訳機を利用して行なわれる場合もあるため、十分な回答を得られないことも多いのです。
意味の分からない日本語になってしまったり、質問に対する答えになっていないということも多いため、この点でストレスを感じる日本人も多いようです。
買い手保護制度の悪用
これは売り手にとってのデメリットとなりますが、お金を支払ったのに商品が届かなかった場合の買い手を守るために作られた「買い手保護制度」を逆に利用して、商品が届いているのにもかかわらず「届いていない」として買い手がクレームを付けてきてしまうことがあります。
完全に安全な制度はない
どんなにセキュリティが高いペイパルでも、絶対に被害に遭わないということは言えません。実際にペイパルを利用して、フィッシング詐欺に遭ってしまった事件も起こっています。
オンライン上での安心かつ簡単な決済業務としては十分なシステムではありますが、まだ日本人向けではないという点が残念ですね。
まだまだ日本国内で浸透するには時間がかかりそうですが、今後日本人利用者が増加し、日本語の対応にも力を入れてくれるとさらなる発展が期待できることでしょう。
また、セキュリティ面には安心があるものの、「絶対」とは言い切れませんので、利用する際は利用者それぞれが慎重に手続きを進めていくことも大切です。