法人名義のクレジットカードは難易度が高い?

法人名義のクレジットカードは難易度が高い?
クレジットカードには、個人名義で発行される個人向けカードと、法人名義で発行される法人カードがあります。

「法人カード」と言うと、誰でも申し込むことが許されない、少し敷居が高いカードのような雰囲気が感じられますね。しかし、実際には個人事業主や、設立して間もない会社の役員などでも比較的申し込みやすいカードとなっています。

それはなぜでしょう?

今回は、法人カードとはどの様なものなのか、また法人名義のクレジットカードはなぜ作りやすいのか?等についてお話していきたいと思います。

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1.法人名義カードとは?

個人向けのクレジットカードは、その名の通り、個人で自由に使う事が許されるカードですね。自分が欲しいものを自由にカードを使って購入することができますし、そのカードに記載されている名義も自分のものとなります。

これとは違い、法人カードと言うのは、個人事業主や会社経営者がその運営を円滑にする為に作るカードとなります。
経費の支払い、出張先での利用、資金の運用など、会社の為の利用しか許されないカードです。

法人カードで、自分の好きなものを勝手に購入したり、プライベーとな旅行などで利用するというのは規約違反となってしまいます。

これは会社の為に発行されるクレジットカードだからです。

法人カードの名義は、会社名(法人名)とそのカードの持ち主の両方になります。

2.なぜ法人カードは作りやすいのか?

個人名義の個人カードだと、設立して間もない会社の経営者や、収入が不安定な個人事業主などに対する審査は厳しい傾向にありますね。

収入が不安定な方の場合、積極的にカードを利用してくれる可能性が低い上に、利用分の返済が滞ってしまう危険性も考えられるからです。

特に、年会費無料の一般カードだと、カードの発行や発送、維持費をカード会社が負担しているため、負担分を回収出来るくらい積極的にカードを利用し、間違いのない返済を行ってもらえないと、カード会社は赤字となってしまいます。

ですから、最初から収入が不安定だと考えられる個人事業主の申し込み自体を避けているカード会社も存在しているのです。

しかし、法人カードと言うのはそのほとんどが年会費のかかるものであり、カードを発行するにあたり、カード会社が諸費用を負担する必要がありません。そのため、年会費無料の一般カードより審査は柔軟になってくるのです。

また、法人名義でカードを発行することになる場合、その審査は申し込み本人の属性ではなく、会社の経営状態や事業の信頼性に対して行われます。そのため、申込者の収入が低くても、会社としての利益が毎月確実に得られているということがわかると審査に通過することができるのです。

ただし、個人事業主や設立して間もない会社の経営者が個人向けのカードを作るよりは、法人カードの方が審査に通過する可能性が高いというだけで、「法人カードは誰でも絶対に作りやすい」というわけでもありません。

審査の進み具合は、その会社の経営状態によって左右されるため、申し込む前に明確な答えは出せないというのが現状です。

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3.法人カードの審査に通過しやすくするコツ

個人事業主だけど、法人カードなら大丈夫と、安易に申し込みをしてはいけません。審査にスムーズに通過するためにはちょっとしたコツもあるので、お話いたします。

①固定電話を引くこと

申込み書の電話番号欄に、携帯電話の番号を記入してしまうと審査に落ちてしまう可能性が高まります。携帯電話だと簡単に解約をしたり番号を変更することが出来るため、今後行方不明になってしまう可能性が高いと考えられるからです。

逆に、固定電話だと所在地も確定出来ますし、簡単にいなくなってしまう危険性が低いと考えられるため、固定電話があるだけでその会社の信頼性を高めることができるのです。

もし引いていない場合は固定電話を引いてからカードの申し込みをしてみましょう。

②外資系が狙い目

国内のJCBカード等は法人カードでも審査が厳しい傾向にあります。その理由は、年々増加している犯罪を未然に防ぐためだと言われています。

しかし、外資系のアメックスなどの法人カードであれば、審査は比較的柔軟になっています。設立して間もない会社でも審査に通過したという実績があるため、経営状態や個人信用情報に問題がなければ安心して申し込むことができるでしょう。

更に外資系のクレジットカードの方が限度額も高めに設定されている傾向にあります。使いやすく審査にも通過しやすいのであれば、いいことづくしですね。

③黒字決算であること

設立してから長期に渡り経営を続けていたとしても、その経営状態が赤字の場合は審査に通過することが難しくなってしまいます。カードを発行したとしても、その後倒産してしまい、利用分未回収となってしまう危険性が高いと感じられるからです。

しかし、設立して間もない状態でも、黒字決算であれば安心ですね。

決算については、申込み書の最終利益記入欄からわかります。カード会社が安心できるような経営状態であれば、審査もスムーズに進められることでしょう。

4.法人カードを作るメリット

これまで個人事業主や会社経営者であれば、個人向けカードよりも法人カードを申し込んだ方が審査に通過しやすくなるケースもあるというお話をしてきましたが、そもそも法人カードを作るメリットとは何でしょう?

年会費もかかるカードで、個人的に使うことが許されないものであれば、不便なのでは?と考える方も多いのではないでしょうか。

そこで、法人カードのメリットについて少し触れてみたいと思います。

①経費が一目瞭然

個人のクレジットカードで経費の支払いも個人の買い物もしてしまっていると、明細を見てもどれが会社用の支払いなのか分からなくなってしまいますね。

また、別で経費に関する帳簿を付けなければならないため、手間がかかってしまいます。

しかし、法人カードで会社にかかる費用を全て支払うと、その明細には全て経費分だけが記載されてくるため、一目瞭然です。経費の管理もスムーズですね。

また、この経費分の利用明細を電子データ化させることも出来るため、個別で入力するなどの手間も省くことができます。

②社員にもカードを配ることができる

法人カードを発行すると、社員にもそれぞれカードを発行することが出来るため、そのカードで社員がそれぞれ必要経費の支払いを済ませることができます。

カードがなければ経費分を一時的に社員が立て替え、後に会社側から受け取るという手続きをしなければなりません。この手続きは面倒ですし、一時的でも社員が自分の懐から経費分の支払いを済ませるというのは負担となることも多いはずです。

カードがあると、社員も立て替えることなく支払いを済ませることが出来、会社も面倒な手続きを省くことが出来るので、同時に負担を減らすことができるでしょう。

また、明細から、どの社員がいつ、いくら使ったかということもわかるため、社員の不正を防ぐことにも繋がるでしょう。

③ポイント制度

法人カードでも、個人のカードの様にポイント制度があります。ポイントを貯めておくと、そのポイントで一部の経費を補うことも可能ですので、嬉しいですね。

この様にメリットも多い法人カード。事業主であれば今後の円滑な経営のためにもぜひ1枚持っておきたいものですね。

法人名義のカードは敷居が高く申し込みもしづらいし、個人カードも作れないのであれば法人カードは更に無理だと諦めている方も多いかもしれませんが、個人のカードを作ることが出来なかった個人事業主でも、会社を設立して間もない状態でも、法人カードを申し込み審査に通過することは十分可能なのです。

だからと言って、誰でも簡単に作ることができるわけではありませんが、会社の経営状態に問題がなく、アメックスなどの審査が柔軟な法人カードであれば、申し込んでみる価値は十分あります。

また、個人のカードで賄えるから法人カードは必要ないと考えている方でも、基本的には会社の経費に関する支払いは法人カードで行わければならないという規定があるため、あまり個人カードで経費分の支払いを積極的に行いすぎると利用停止処分となってしまう危険性もあるので気を付けましょう。

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