国民健康保険や年金の支払いを滞納するとカードの審査に影響する?

国民健康保険や年金の支払いを滞納するとカードの審査に影響する?
クレジットカードの審査では、申し込み者本人の過去の借り入れ状況について問題がないかどうかを個人信用情報で確認します。ですから、過去に延滞した経験がある方などは、そのことが原因で審査に通過できないこともあるのです。

では、国民健康保険や年金の支払いの滞納についても、同じようにクレジットカードの審査に影響を与えるのでしょうか?

今回は、クレジットカード審査に国民健康保険や年金の支払いの滞納は関係してくるのか、ということについて詳しくお話していきたいと思います。

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1.国民健康保険の支払いを滞納した場合

国民健康保険に加入すると、治療費の負担を減らすことが出来ますね。もしも国民健康保険料を支払わなければ病気や怪我の際、健康保険証の使用ができず、治療費全額負担となってしまいます。

私たちの身には、いつ何が起こるかわかりません。突然大きな病に倒れてしまうこともあるかもしれませんし、思わぬ事故に巻き込まれてしまうかもしれません。

医療費、治療費は全額支払いだととても高額になってしまうので、国民健康保険は今後のためにもきちんと支払っておくことが大切です。

しかし、場合によって、どうしても支払いが間に合わなかった、お金を用意することが出来なかった、という事もあると思います。

この場合、クレジットカードの審査に申し込むことは出来ないのでしょうか?

国民健康保険料を滞納すると、クレジットカードの審査に悪影響を及ぼすという噂が多く流れています。実際、そのことが不安でクレジットカードの申し込みを躊躇っている方も多いのではないでしょうか。

しかし、国民健康保険はもちろんのこと、住民税や固定資産税などの税金や公共料金など、公的な支払いの延滞についてはカード会社が把握することは出来ないのです。

カードの申し込みを受け付けると、カード会社では個人信用情報を開示し、その人の属性や過去の借り入れに対する支払い状況を確認するのですが、実はこの個人信用情報には公的支払いに関する情報は一切記録されない仕組みとなっているのです。

いくら国民健康保険を滞納しても、カード会社がその事実を知ることはありません。

ですから、公的な支払いを滞納してもクレジットカード審査に影響することはないのです。

しかし、その支払い方法には注意が必要です。また、国民健康保険証を本人確認書類として利用した場合も、気を付けないと審査に悪影響を及ぼしてしまう事があります。

ではどのように気を付けたらいいのか、詳しく見ていきましょう。

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①国民健康保険料の支払い方法をクレジット決済にしている

国民健康保険料の支払いは自分で金融機関やコンビニエンスストアから振り込むか、指定した口座から自動引き落としとしている方がほとんどだと思いますが、実はこの支払いをクレジット決済にする事も出来るのです。

クレジット決済にするメリットというのは、クレジットカードのポイント加算などですね。

クレジットカードと言うのは利用すればするほど、様々な特典を受け取ることができます。もしその月ショッピングする予定がなければ、その月の利用額が0円になり、特典を増やすことはできないのですが、公共料金や国民健康保険料などをクレジット決済に設定しておくと、毎月確実に利用額を増やすことが出来ますね。

このように、必ず支払うべきものをカード決済にしておくと、出ていくお金は現金で支払う場合と変らないのに、カードの特典は現金支払いの場合よりもずっと増加させることが出来るのです。

そのため、様々な支払いをカード決済に変更する方も増加の傾向にあります。

しかし、クレジット決済に変更している方は注意が必要です。

公共料金だから、健康保険料だから、個人信用情報に記録されないと安心してはいられないからです。

一度その支払いをクレジットカード決済にすると、支払うべき月に公的支払いの請求は来ません。この支払うべき月にはカード会社が一度立て替えているからです。

そしてその翌月、カード会社から公共料金や保険料の請求がきます。この請求に基づき、支払いを済ませることになるのですが、このような支払いの流れは、「借り入れの一種」とみなされてしまうのです。

つまり、一度カード会社が立て替え、翌月カード会社に対して支払う公共料金等は、いくら公的支払いであったとしても「借り入れ」として個人信用情報にその記録が残ってしまいます。

すると、万が一カード決済にしている国民健康保険料の支払いを滞納してしまうと、その情報もカード会社に知られてしまうことになるのです。

ですから、どの様な方法で支払っているのかという事をきちんと確認し、クレジット決済にしている場合は口座振替や振り込み手続きにしている方よりも確実な支払いを心がけましょう。

また、クレジット決済にした場合、ポイントの還元だけを考え利用していると、思わぬ落とし穴にはまってしまうことも有ります。その地域によっては、クレジット決済にすることで手数料が発生することがあるからです。

金額に応じて手数料も上がっていくため、加算されるポイントと天秤にかけどちらが得になるかを考えることが大切です。

②国民健康保険証を本人確認書類として利用

クレジットカードの申し込みをした際、本人確認書類の提出を義務付けられますね。

この場合、運転免許証を持っている方は問題ありませんが、もし運転免許証を持っていない場合、国民健康保険証を提出する方が多いのではないでしょうか。

しかし、国民健康保険料の支払いを滞っていると、保険証を発行してもらえなくなってしまいます。この場合、資格証明書というものが送られてくるのですが、国民健康保険証がないからと言って、本人確認書類として資格証明書を提出すると「国民健康保険料を滞納している」という事がカード会社へ簡単にバレてしまいます。

クレジット決済にしていない場合、公的支払いを延滞しても審査には影響しないとお話しましたが、これは「公的支払いは滞っていても関係ない」から影響しないのではなく、「延滞している事実がわからない」から影響しないだけなのです。

国民健康保険料を滞納しているという事実がバレてしまうと、カード会社としては決していい印象は受けるはずはありませんので、この場合は審査に通過しづらくなってしまうでしょう。

2.年金の支払いを滞納した場合

年金というのは厚生年金と国民年金に分かれます。

厚生年金というのは会社に勤めている方が支払うべき年金ですね。この保険料の半分は会社が負担してくれるため、残りの半額を支払えばいいのですが、これは会社の給料から天引きされる形になるため、会社勤めしているけれど厚生年金の支払いを滞っているという方はまずいないと考えていいでしょう。

また、専業主婦の場合も、夫が会社員だと、夫の給料から妻の年金分も天引きされることになっているため、滞納の心配はありません。

但し、会社によっては、会社側が半分負担することを避けるために、厚生年金ではなく国民年金に加入させる場合があります。この場合、保険料を全額支払わなければならないので負担も増えますし、滞納してしまう可能性も高くなってしまうでしょう。

さらに、無職の方や自営業の方は厚生年金を選ぶことは出来ません。国民年金に加入し、保険料を支払わなければならないのですが、国民年金の場合その保険料を会社等が半分負担してくれるということはありませんので、全額負担しなければなりません。

負担の多さや、老後年金を受け取ることの確実性がないためから、この国民年金を滞納している方は年々増加の傾向にあります。

この様に国民年金を滞納してしまっている方というのは、クレジットカードの審査に悪影響を及ぼしてしまうのでしょうか?

結論から言うと、これもNOです。

国民年金の滞納もまた、個人信用情報には記録されないのです。そのため、カード会社としてはその事実を知り得ることが出来ません。

もしも「滞納している」と申告してしまうと、審査には影響してしまいますが、審査に不利になるようなことをわざわざ伝える方はいませんね?

その為、年金の支払いを滞っていても、問題なくクレジットカードの申し込みができますし、審査に通過することも可能なのです。

ただし、年金の支払いは国民の義務です。この支払いはいつか不要になるものでもありません。また、延滞した分に関しては遅延損害金がかかってしまうため、総支払額は延滞していない方よりも増加してしまうのです。

いずれ必ず支払わなければならないのであれば、損害金が必要になる前に支払ってしまった方が安心ですね。

国民健康保険料・年金の滞納とカード審査「まとめ」

国民健康保険料も年金も、カード決済にさえしていなければ、その支払いを滞納してもクレジットカードの審査には影響しないという事がお分かりいただけたでしょうか。

しかし、クレジットカードと言うのも一種の借り入れですので、国民健康保険料や年金も支払えない状態だと、今後カードを利用してもその利用分の返済が困難になってしまう事も考えられます。

クレジットカードの返済を滞納してしまうとその情報は間違いなく個人信用情報に記録されてしまいますし、滞納期間が伸びてしまうとブラックリスト入りとなってしまいます。

こうなると他のクレジットカードはもちろんのこと、住宅ローンやマイカーローン等の借り入れもできなくなってしまうため、いざと言うときにとても不便を感じることとなってしまうでしょう。

たかがクレジットカードと安易に考えず、きちんと今後の収入や返済について考えた上で、先を見越して申し込むようにしましょう。

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