携帯電話代の滞納はクレジットカードの審査に影響する?
携帯電話代と言うのは、一見クレジットカードとは全く関係がないように思えますが、実は携帯電話代を滞納してしまうと、クレジットカード審査に大きく影響してしまうのです。
もしも携帯電話代を滞納するとその後5年間クレジットカード発行が一切出来なくなってしまうこともあると言われています。
それはなぜでしょう?
今回は、携帯電話代の支払いがなぜクレジットカード審査に影響するのか?と言うことについてお話していきたいと思います。
1.携帯電話代とは
ここで言う携帯電話代というのは、携帯電話の通話料を含む使用料のことではありません。
この様な利用料金は滞納しても、他の公共料金などと同様、「止められてしまう」だけです。その後の借り入れやクレジットカード審査等に影響を及ぼすこともないでしょう。
重要になってくるのは、「携帯電話機種代の分割払い」です。
この、携帯電話機種代を分割で支払った場合に、万が一滞納してしまうと今後のクレジットカード審査に大きく影響してしまいます。
2.携帯電話代の分割払い
携帯電話を購入すると、その機種代を分割払いにして、その後通話料金などと同時に指定口座から自動で引き落としにしている方が多いのではないでしょうか?
最近の携帯電話機種代と言うのは高額になってきていますし、分割払いにしても手数料や金利がかからないため、一括払いよりも分割払いを好む方が多いようです。
高額な機種代でも、24回払いにするとそれ程気になるような金額にはなりませんし、通話料と一緒に引き落とされるため、知らず知らずのうちにいつの間にか支払いが終わっていたという事も多いものです。
また、携帯電話会社の方でも多くの方に利用してもらえる様、機種代は分割という形をとってはいるものの、他の割引サービスを適用させて、「機種代実質ゼロ円」となるような仕組みをとっている場合もあります。
こうなると余計に機種代を毎月支払っているという意識は薄れてしまいますね。
利用料の中に機種代が入っているという事を知らず、公共料金を支払うのと同じように、「通話料を支払うだけだから多少遅れても問題ないだろう」と安易に考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、気を付けないと携帯電話代を滞納することで、クレジットカードを作ることが出来ない状態さえも招きかねないのです。
それは、携帯電話機種代の分割払いについても、個人信用情報に記録されてしまうからです。
案外知らずにいる方が多いのですが、実は携帯電話機種代の分割払いも一種のローンとみなされてしまうのです。割引サービスが適用され、実質ゼロ円となっていたとしても、です。
そのため、携帯電話の支払いがきちんと行われているかどうかと言うことが、個人信用情報から簡単に確認することが出来てしまいます。
クレジットカードの申し込みや他の借り入れ申し込みを受け付けた場合、カード会社は必ずその人の個人信用情報を開示しますね。
この時に万が一携帯電話の滞納があった記録が残っていると、審査に通過することが難しくなってしまいます。
たまたま引き落とし口座に残高がなかっただけ、入金するのが遅れてしまっただけ、と言う理由でも、滞納したものとみなされてしまうのです。
今後借り入れをする予定がある方や、クレジットカードの申し込みをしたいと考えている方は、他の借り入れと同様、携帯電話機種代の分割払いも滞り無く済ませるよう心がけなければなりません。
3.個人信用情報の記録
個人信用情報にはその人の属性はもちろんのこと、過去に借り入れした記録、それについての支払いがどの様に行われてきたのか、また借り入れ申し込みをしたけれど審査に通過することが出来なかったという情報までもしっかり記録されています。
携帯電話機種代についても他の借り入れと同じように記録されているのですが、他の借り入れよりも不利になってしまう理由があるのです。
それは、「携帯電話機種代と言うのは24か月以内に終了する」という点です。
個人信用情報には2年間の毎月の入金状況を記録する欄があるのですが、もしもどこかの月に1日でも支払いが遅れた日があると、その月には支払いがきちんと行われなかったことを意味する「A」と言うマークが記録されます。
逆に返済日までにきちんと入金し、支払いが滞り無く済まされた月は「$」というマークが残ることになっているのです。
$マークが多ければ、確実な支払いが出来るという良い印象をカード会社に与えることになるのですが、1度でもAマークがついてしまうと、支払いが遅れた理由がどうであれ、「延滞した過去がある」として、クレジットカード会社によくない印象を与えてしまうことになるのです。
しかし、この入金状況と言うのは24か月分までしか記録できない仕組みになっています。ですから、良くないマークがついてしまったとしても、新しい入金状況を作りだすことで古い順に押し出し、記録を消していくことができるのです。
けれど、先ほども述べたように、携帯電話代と言うのは24か月以内に終了してしまいますね。すると、24か月以内に1度でもAマークがついてしまうと、その記録を押し出すための新しい入金状況を作ることが出来ないのです。
この入金状況というのは完済してから5年間は残り続けてしまいますので、携帯電話分割払いによってAマークがついてしまうと、その後5年間は借り入れやクレジットカードの申し込み時に不利な状況となってしまいます。
その為、携帯電話代の滞納はクレジットカードの審査に大きく影響すると言われているのです。
4.携帯電話代滞納で金融ブラックになることも?
たかが携帯電話代と安易に考えて滞納を続けてしまうと、ブラックリスト入りしてしまう事もあるのです。
3か月以上(61日以上)の延滞があった場合に、個人信用情報の返済状況欄に「異動」という記録が残ってしまいます。この「異動」という文字が記録された状態をブラックリスト入りというのです。
携帯電話機種代も例外なく、3か月以上(61日以上)延滞してしまうと「異動」という文字が記録されてしまい、ブラックリスト入りとなる可能性が十分あります。
金融ブラックとなってしまうと、クレジットカードを作ることはもちろんのこと、その後マイカーローンや住宅ローン等を組むことも難しくなってしまいます。
これから車を買いたい、家を買いたいと考えている方にとって、それらのローンを一切組むことが出来ないと言うのはとても不便を感じるのではないでしょうか。
異動という文字もまた、完済してから5年以上経過しないと消すことが出来ません。ですから、どの様な借り入れでも、3か月以内には確実に返済を済ませるようにすることが大切です。
携帯電話代の支払い内容をきちんと理解していない方も多いのではないでしょうか?携帯電話代の支払いというのは、様々な割引サービス等があり、仕組みがわかりづらい部分が多いものです。
そのため、機種代は利用料金に含まれていないと安心していても、実は分割払いに設定されていて、知らない間に機種代としての支払いを行っているという方もたくさんいらっしゃいます。
もし不安な場合は一度携帯電話料金の内容について調べておくといいかもしれませんね。
分割払いに設定されていてもいなくても、毎月確実な支払いを行うことは義務ですので、当たり前のようにきちんと支払っていくべきではありますが、個人信用情報に記録されるべき支払いだと言うことがわかっていると、それまで以上に緊張感を持って返済を継続して行くことが出来るのではないでしょうか。