個人事業主・会社経営者はクレジットカードの審査に通りにくい?

個人事業主・会社経営者はクレジットカードの審査に通りにくい?
個人事業主や会社経営者はクレジットカードの審査に通過しづらいと言われています。

会社員として働いている方よりも収入が高くても、カード会社からは敬遠されがちになってしまうのです。

それはなぜでしょう?

今回は個人事業者や会社経営者の方がクレジットカードを持つことが難しい理由と、このような方がクレジットカードを持つにはどうしたら良いのか、についてお話していきたいと思います。

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1.なぜ個人事業主や会社経営者は避けられるのか?

最大の理由は「収入が不安定」だからです。

会社に勤めていると、毎月必ず決まった額のお給料を受け取ることが出来ますね。さらに正社員であれば、すぐに転退職する可能性も低いだろうと予測されます。

その為、今後カードを頻繁に利用しても、返済が困難になるほど収入が落ち込む危険性も低いと考えられるでしょう。ですからカード会社も安心してカードを発行することが出来るのです。

しかし、個人事業主や会社経営者というのは、自ら事業を行なっているため、経営が不安定になると突然収入がゼロになってしまう可能性も充分あります。

また、個人事業主と言っても、今はネット社会の為、特別事業者登録や確定申告もしないままブログやサイト、YouTubeやネットオークションなどを利用して収入を得ているという方も増加の傾向にあります。

このような方はその事業の安定性を証明するものがないのはもちろんのこと、実際にもいつ収入が無くなるかわからない、とても不安定な状態と言えるでしょう。

勿論長年継続していて、その事業性もとても安定しているし、収入もサラリーマンよりずっと高額になっているという方もたくさんいらっしゃいます。

しかし個人事業主全員がそのように安定しているわけではありません。むしろ不安定の方の方が多いと考えられます。

カード会社は少しでもリスクを回避するため、不安要素のある方を審査に通過させない傾向にあるのです。

また、無職の方でも、何とかしてクレジットカードを取得するために職業欄に「自営業」と記入して申し込んでくる場合もあるのです。

その為、「自営業」と言うだけで、「無職ではないか」「偽りがないか」「収入が不安定ではないか」などと、様々な角度から疑われ、クレジットカードの審査が厳しくなってしまうのです。

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2.個人事業主、会社経営者がクレジットカードを取得するには

個人の方が申し込む、個人向けのクレジットカードの他に、法人向けの法人カードというものがあります。実は個人事業主や会社経営者は、このような法人向けのクレジットカードであれば持つことが出来る可能性が高まるのです。

勿論、個人でプライベート用としてカードを作るのであれば個人用のクレジットカードへ申し込まなければなりませんが、もし仕事用としてクレジットカードを作りたいと考えているのであれば、法人カードを作った方がメリットが高いでしょう。

では、個人向けカードを作る場合と、法人カードを作る場合それぞれの手続き方法について見ていきましょう。

①個人向けクレジットカードを作る場合

申込み書の職業の欄に、個人事業主・会社経営者と記入することで、クレジットカードの審査は厳しくなってしまいますし、提出を求められる書類も増えてしまうでしょう。

しかし、カード会社に信頼してもらわなければカードを手にする事が出来ないので、必要を迫られる前にあらかじめ事業の安定性を証明できる書類を準備しておくといいですね。

その為には、個人事業主の場合、税務署へ開業届けを提出し、社会的に事業主だという事を認めてもらうことが大切です。その上で確定申告をきちんと行い、税金の支払いを滞りなく済ませましょう。

勿論税金の支払いは大変になることとは思いますが、この手続きをきちんと踏むことで、社会的信頼性が上がるのです。

同時にカード会社からの信用も得ることに繋がります。

その上で以下のような書類を準備してみましょう。

・本人確認書類
・納税証明書
・確定申告書
・過去の売り上げ実績がわかるもの
・事業内容がわかるもの

但し、開業後1年経過してやっと確定申告を行うことになります。ですから、開業後1年未満の状態では収入を証明する書類を準備出来ないため、申し込みができないのです。

しかし、これは自営業の方だけに限ったことではありません。

会社員でも、勤続年数半年~1年以上経過していないと申し込みを受け付けてはもらえませんね。自営業の方も同じだと考えるといいでしょう。事業開始後、1年以上経過してから申し込みをする様にしましょう。

更にその1年間の収入は、申し込み時の大事な資料となりますので、毎月の収入に安定性を持たせられるように努力しましょう。あまり大きな波があるようでは、今後の返済能力に不安を持たれてしまいます。

しかし、もし会社の経費などをカード決済にしたい場合は個人向けカードではなく、法人カードの申し込みをしましょう。

個人で利用するための個人向けカードでビジネス関連の支払いを行うのは規約違反となってしまうのです。ビジネス関連の支払いは法人カードを利用しなければなりません。

では、個人事業主や会社経営者が比較的作りやすい、個人向けクレジットカードについてご紹介いたします。

楽天カード

審査が柔軟で、誰でも持ちやすい1枚として有名ですね。専業主婦の方やパート・アルバイトの方でも発行可能となっているので、個人信用情報にそれほど問題がなければ自営業でもカードを取得することは出来るでしょう。

年会費も無料なので、持っていても損はありません。

アコムのACマスターカード

消費者金融アコムが発行しているクレジットカードです。カードローンの様な使い方も出来るため、キャッシングも積極的に行いたい方にはお勧めです。

審査も柔軟で、即日発行も可能となっています。クレジットカードとしての特典はありませんが、何とかカードを手にしたいと考えている方にとっては希望を叶えてくれる1枚となるかもしれません。

ライフカード

こちらも年会費無料で審査が柔軟なカードとして有名です。

キャッシング枠も200万円と高めに設定されているので、便利ですね。

②法人向けクレジットカードの場合

その名の通り、法人に向けて発行されるクレジットカードになります。

基本的には「社長が作るカード」ではあるものの、特に開業届けを提出していなくても発行が可能な法人カードも最近は増えつつある為、以前より法人カードとしての敷居も低くなってきました。

その為、個人事業主や会社経営者にとって、比較的審査に通りやすいクレジットカードと考えられています。

法人カードのほとんどは年会費を必要としています。年会費が必要になる分、個人向けの年会費無料のカードよりリスクが低いと考えられるため、審査もそれほど厳しくならないのかもしれませんね。

この年会費は、数千円のものから、高ければ数万円もかかるものまで様々ですが、カードを利用してもしなくても、持っているだけで毎年必ずかかってくるものですので、この年会費を払っても問題はないと考えられる経営状態であることが望ましいです。

またその利用目的は、会社の経費等、ビジネスに関する支払いの為である必要があります。

個人でショッピングを楽しみたいのであれば、個人向けカードを作りましょう。

法人カードは、事業主が作りやすいカードであることの他にも、様々な事業主ならではのメリットを受け取る事が出来ます。

そのメリットについても見ていきましょう。

法人カードのメリット

法人カードは経費を管理しやすい

経費専用のカードとしておくことで、その後の軽費に関する処理が行いやすくなります。個人向けのカードと併用してしまうと、後からプライベートの支払いとビジネス関連の支払いを分けて考えなければならなくなりますね。

しかし、軽費専門のカードであれば、その支払いも一目瞭然です。

管理もしやすく、作業負担も減るため、人件費削減にもつなげられるかも知れません。

データで残すことが出来る

現金で軽費を支払ってしまうと、レシートや領収書を保管し、チェックしなければなりません。それをデータ入力するのも大変な作業ですね。

しかし法人クレジットカードで必ず支払いをしていれば、経費に関する支払い履歴は明細書として残りますし、それをさらに電子データ化して残しておくことも可能です。

面倒な作業を省くことができ、作業の効率化を図ることができます。

社員にカードを利用させることも可能

会社で必要なものを社員が一時立て替えし支払いを済ませておくと言うことがありますね。この場合、一時的でも負担する社員にとっては重荷となる場合もありますし、会社側が立て替え分の支払いの手続きを行うのも面倒です。

しかし、法人向けクレジットカードであれば、社員へ渡し、社員がカード決済してくることが可能のため、お互いの手続きに関する負担を減らすことが出来ます。

では、ビジネスに利用するにはとても便利な法人向けカードの種類をご紹介いたします。

とても便利な法人向けカード

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード

26,000円と、年会費は高めになってしまいますが、カードとしてのステータスも高く評価されている人気のカードです。そのサービス内容も充実しているため、審査に通過することが出来るなら、一番お勧めしたいカードとなります。

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード

プラチナになってしまうので、そのサービス内容はとても手厚くなりますが、年会費も20,000円と、当然のことながら高めになってしまいます。ステータスを求める方にはお勧めです。

また、このカードではマイルも貯めることが出来ます。飛行機を頻繁に利用している方にとってはとてもお得となることでしょう。

オリコ EX Gord for Biz

オリコカードから発行されている、法人向けゴールドカードです。

年会費は2,000円となっているので、負担が少ない分持ちやすい1枚になることでしょう。

JCB法人カード

こちらはオリコ EX Gord for Bizよりも年会費が安く、1250円となっています。個人向けの一般カード並の年会費ですね。

また、18歳以上から作ることが出来るので、未成年の事業主にお勧めです。

楽天ビジネスカード

審査が柔軟な楽天カードが発行している法人向けカードです。楽天のポイントも貯めることが出来、その還元率も高くなっています。

但し、楽天ビジネスカードとしては年会費2,000円となっていますが、これは楽天プレミアムカードに付帯するものとなります。そのため、年会費10,000円の楽天プレミアムカードへ入会しなければなりません。

このように、個人事業主や会社経営者が、何も準備せずに個人向けのクレジットカードの申し込みをしてしまうと、その審査には通過しづらくなってしまいますが、利用目的をはっきりさせ、申し込むべきカードを選ぶことが出来れば、クレジットカードを持つことはそれほど難しいことではありません。

むしろ法人だからこそのメリットも受け取ることが出来るかもしれませんね。

多少の年会費はかかってしまいますが、経営が安定しているなら、年会費少なめのクレジットカードから試してみるといいでしょう。

※新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う業務の縮小によりACマスターカードを発行できない場合がございます

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