派遣社員・契約社員はクレジットカードの審査に通りづらい?

派遣社員・契約社員はクレジットカードの審査に通りづらい?
クレジットカードの審査では、基本的には「正社員で勤続年数が長く安定した収入のある方」が一番有利となります。では、派遣社員や契約社員というのは、クレジットカードの審査に通過することは出来ないのでしょうか?

派遣社員や契約社員というのは、正社員とは違い、勤務する期間が定められているので、契約が切れてしまった時に無職となってしまう危険性も秘めています。

つまり、正社員よりも今後の収入に不安があると考えられますね。

このような状態でも、クレジットカードの発行は可能なのでしょうか?

今回は、派遣社員や契約社員の場合のクレジットカード審査についてお話していきたいと思います。

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1.派遣社員と契約社員の違い

そもそも派遣社員や契約社員というのはどのような状態のことを言うのでしょうか?

派遣も契約も同じような雇用形態と思っている方が多いようですが、明らかに違う点があります。まずはその違いについて見ていきたいと思います。

派遣社員

派遣社員というのは、派遣会社に登録し契約を交わし、その派遣会社の社員となっている状態です。そして、派遣会社の指示で別の会社へ派遣され仕事を行います。

派遣先で働く期間というのも、派遣会社と派遣先の会社とで契約を交わした時点で決められています。短ければ1日で終わる場合もあれば、何年も長期で働くことになる場合もあるでしょう。

この場合、実際に仕事をしているのは派遣先ではあるものの、「どこの社員か」と問われた場合は、派遣先ではなく派遣元である派遣会社名を伝える必要があります。

以前は派遣社員の場合3年を超えて同じ会社に勤めることは禁じられていました。そのため、3年以内には確実に別の会社で働いているか、派遣先を探している状態になってしまっていたのです。このことから、先の見通しが立たないと言う理由で派遣社員はカード会社の審査に通過しづらくなっていました。

しかし、その後法が改正され、同じ会社でも、部署が違えば3年以上働いてもいいと決められたのです。この法改正によって、カードの審査にも通過しやすくなったと考えられています。

契約社員

契約社員というのは、実際に働いている職場と契約を交わし社員となっている状態です。別の会社から派遣されてきているわけではなく、あくまでも仕事をしているその会社の社員という点で派遣社員とは異なります。

契約を交わし社員になっているという点で考えると正社員と同じようにも思えますが、無期限で働いている正社員とも違い、契約社員は働く期間が先に決められているのです。

この「期間限定社員」という部分が派遣社員と似ているため、混同される場合が多いのです。

通常契約社員というのは1年~3年程度の契約となっており、契約期間以上働く場合は更新手続きを行わなければなりません。

更新しなければ契約期間を終了すると、その会社の社員ではなくなってしまいます。

但し、大きな会社であればあるほど、契約は自動更新となっていくので、特に契約期間を気にせず働き続けることが出来ます。

従業員数が1000人以上の会社の場合は確実に自動更新となりますし、企業としても安定していることが考えられるので突然解雇されてしまう可能性も低いでしょう。

そのため、カード申し込み者の勤務している会社の従業員数が多ければ多いほど、カードの審査にも通過しやすくなっていきます。

逆に従業員数が100人未満と少ない場合は、企業としても不安定さが窺えます。契約も自動更新ではない場合、いつ切られてしまうか分からないため、この様な会社に勤めている契約社員の場合は、カードの審査には通過しづらくなってしまうでしょう。

まとめると、派遣社員と契約社員の違いは

・派遣社員→派遣会社の社員であり、実際に勤務している会社の社員ではない
・契約社員→実際に勤務している会社の期間限定社員である

と、なります。

しかし、正社員と比べるとその将来性に不安を感じるという点では、どちらも同じと考えられるでしょう。

<参考>契約社員と派遣社員の仕組みの違い

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2.派遣社員、契約社員がクレジットカード審査に通過するには

自動更新の会社であれば契約社員でもクレジットカードの審査に通過しやすいですし、法の改正により、同じ会社に3年以上勤務することが許されたことで、派遣社員でもカードの審査に通過しやすい状況とはなったものの、勤続年数の長い正社員に比べるとやはり審査通過率が下がってしまうのが派遣社員や契約社員です。

しかし、クレジットカードを手にしようと焦って、複数の会社へ同時に申し込みを行うのは危険です。申し込みを行った事実は個人信用情報に記録されてしまうので、多重申し込み者となり、更に審査に通過しづらい状況となってしまうでしょう。

出来ればカード審査に通過するような状況を作ってから申し込みを行い、1度の申し込みでスムーズにカードを手にしたいものですね。

その為のコツについてお話していきたいと思います。

※派遣社員・契約社員がお金を借りる方法は「お金借りる窓口」に詳しく記載しています。
派遣社員・契約社員がお金借りる方法 – お金借りる窓口

・収入が確定してからカードの審査に申し込む

派遣も契約も、勤務して間もない、今後の年収がどれくらいになるか把握できない状態でクレジットカードの申し込みを行うのは危険です。見通しが立たないために、審査落ちとなってしまう可能性が高くなります。

出来れば、半年~1年以上勤務してからカードの申し込みを行うようにしましょう。

1度でも契約を更新していると、より好印象を与えることになります。1度更新したと言うことは今後も継続的に勤務することや、更に更新し続ける可能性が高いと考えられるため、安定した収入が継続的に得られると期待出来ますね。

カード審査に不利な条件は削除

ただでさえ派遣社員・契約社員ということでクレジットカード審査に不利な状態となってしまっています。ですから、これ以外にも不利な条件がある場合は早めに削除しておきましょう。

他に借り入れがある場合はきちんと完済してから申し込みする方が安全ですし、携帯電話しかない場合は固定電話を引いた方がいいでしょう。

雇用形態が安定していないだけではなく、更に他社からも借り入れをしていて、固定電話もなく、住まいが賃貸という状態では、不利な条件が多すぎるため、カード会社も安心してカードを発行することが出来ませんね。

少しでも、カード審査に不利だと考えられる条件は自分なりに削除して置くことが重要です。

カード審査に不利な条件は他で補う

クレジットカードの審査と言うのは、様々な方向からその人の返済能力を判断するために行なわれるのですが、どれか一つ不利な条件が含まれていたとしても、他に有利となる条件を持っているとカード審査に通過しやすくなります。

例えば、今回派遣社員ということでマイナスポイントがついていたとしても、年収が高く、実家で両親と同居で、固定電話もあるなどと言う好条件がそろっていると、派遣社員というマイナスポイントを十分上回ることが出来るので、クレジットカードの審査に通過しやすくなります。

逆に正社員で勤続年数が長くても、収入が低く、一人暮らしで、携帯電話しか持っていないと言う場合は、行方不明になる危険性や、生活費がギリギリでカード利用分の返済が困難になる可能性を懸念され、審査に通過しづらくなってしまいます。

どうしても削除できない不利な条件があると感じた場合は、他に補えるだけの条件を揃えるよう努力してみましょう。

年収のボーダーライン

不利な条件は有利な条件で補うことで審査に通過することは可能ですが、年収のボーダーラインというものも実は存在します。

勿論生活費は他の人が賄ってくれ、収入を全額自由に使えると言う状態であれば、年収が少なくても問題ありませんし、年収が高くても養うべき家族が多く、毎月生活費を捻出するのにも苦労している状態であれば審査に通過することは難しくなってしまいます。

このように、収入の使い道や、親と同居か、既婚者か一人暮らしかなどで審査の通過率が変わるため、一概には言えませんが、基本的には年収200万円以上ないとクレジットカードの審査に通過するのは難しいと言われています。

申し込みを行うのであれば、せめて収入がこの基準に達してからにするか、もしくは他の好条件をたくさん作ることを心がけてみましょう。

派遣先、派遣元の住所電話番号

契約社員は企業と直接契約しているので、申込み書には、勤務先となる企業の住所や電話番号を記入するといいのですが、派遣社員の場合、契約している会社と勤務している会社が異なってしまいます。

この場合、勤務先の住所と電話番号を記入し、勤務先に在籍確認を行われると、会社によっては「在籍しておりません」と告げられてしまうことがあります。籍をおいていないため、在籍名簿では確認出来ないからです。

こうなってしまうと在籍確認がとれないためにクレジットカード審査に通過することが出来なくなってしまいます。

契約社員は勤務先、派遣社員は派遣会社の名前や住所・電話番号を記入するということを忘れないようにしましょう。

ランクの高いクレジットカードは避ける

ゴールドカードプラチナカード等、年会費はかかるものの特典も多くお得となるものがありますね。今は初めてカードを持つ時でもいきなりランクの高いカードを申し込むことが出来ますし、実際に持つことも可能となっています。

しかし、契約社員や派遣社員の場合はいきなりゴールドやプラチナカードの申し込みをしても審査に通過する可能性は低くなってしまうでしょう。

初回はランクの高いカードへの申し込みは避けた方が無難です。

まずは一般カードを取得し、その後良好なクレジットヒストリーを積み上げ、カード会社にとって優良顧客となってからゴールド等を申し込むようにしましょう。

申し込み条件を下げる

キャッシング枠をつけず、利用限度額も低く設定することで、審査通過率を上げることが出来ます。利用限度額を上げたりキャッシング枠を設けたい場合は、クレジットカードを無事手にした後、申請することが可能ですので、先ずは条件を下げて「カードを取得すること」を目標としましょう。

クレジットカードの審査に通過し、カードを手にする事が出来たら、毎月きちんと利用し利用分の返済を滞りなく行い、カード会社からの信用を得る努力をすることが大切です。

信用してもらうことが出来ると、その後申請することで利用枠を上げる事が出来るようになるでしょう。

また、希望のカードではなくても、最初は楽天カードやイオンカードなど審査が柔軟だとされている流通系のクレジットカードへ申し込むことも大切です。

もし希望のカードがあっても、まずは審査に通過しやすいカードを作り、良好なクレジットヒストリーを作り上げることから始めてみましょう。

良好なクレジットヒストリーがあると、今後別のカードを申し込んでも信用してもらうことが出来ます。すると希望のカードの審査にも通過しやすくなるかもしれません。

派遣社員や契約社員だと、正社員よりはクレジットカードの審査に通過しづらいと言えますが、他の条件で補ったり、申し込むべきカード会社を上手に選ぶなど、ちょっとしたコツを利用することで、カードを持つことは十分可能となります。

場合によっては正社員よりも有利になることも考えられるのです。

派遣だから、契約だからと諦めずにそれ以外の部分で補える様、努力してみましょう。

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