外国人はクレジットカードを作れない?

外国人はクレジットカードを作れない?
外国人はクレジットカードの審査に通過しづらいという認識は強いかもしれませんね。実際、日本でクレジットカードを申し込んだ場合、外国の方は日本人よりも審査落ちする確率は高くなっています。

では、外国人は日本でクレジットカードを作ることは出来ないのでしょうか?

今回は、外国人はクレジットカードを作ることは可能なのか、もし作るならどのような点に注意したら良いのか、という事についてお話していきたいと思います。

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1.外国人のクレジットカード審査

日本人も同様で、クレジットカードを申し込むと、以下のような点を主に審査されます。

・安定した収入があるのか
・勤続年数が長いか
・持ち家か賃貸か
・正社員か、パートやアルバイトか
・固定電話があるか
・個人信用情報に問題がないか

この様な審査項目の中で、カード会社の設定する条件に合わない方は審査落ちとなってしまいます。

実は、日本人よりも、外国人のクレジットカード申し込み者の方が、住所不定や勤続年数が短く安定した収入がないなど、審査基準に達していない場合が多い傾向にあるのです。
外国人の審査通過率が低いと思われてしまうのは、実は「外国人だから」なのではなく、「審査基準に達していない外国人が多いから」なのです。

但し、これはあくまでも「外国人でも申し込み可能」としているカード会社であれば、の話となります。

残念ながら、外国人の申し込みを受け付けてくれないカード会社も多く存在すると言うのが実情です。これは外国人を差別しているわけではなく、リスクを回避するためと言えます。

外国人というのは、いつか突然帰国してしまう可能性を秘めていますね。

もしも利用分の支払いをしないまま帰国してしまうと、海外にまで取り立てに行くのは大変です。この場合、取り立てに行く為の多大な費用を考えると泣き寝入りするしか他に方法がなくなってしまうのです。すると回収することが出来ないまま貸し倒れとなる危険性も出て来てしまいますね。

実際に、外国人が、利用した分の返済を行わずに帰国してしまったという例が過去にいくつもありました。

この様な経験を経て、危険を回避するために、日本人限定でクレジットカードを発行しているというカード会社が増えてしまったのです。

外国人の申し込み不可となっているカード会社であれば、どんなに属性が素晴らしく、信頼できる方であったとしても、外国人であると言う理由だけで審査自体行ってもらえなくなってしまうでしょう。

外国人がカードを作るためには、属性を磨くだけではなく、このように外国人を受け入れてくれるカード会社を探し、限られた範囲内で審査を受けなければならなくなってしまうのです。

このような理由から、「外国人がクレジットカードを作るのは難しい」という認識が強まったのでしょう。

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2.外国人がクレジットカードを作るには

外国人がクレジットカードを作りたいと思った時は、先ずは審査基準に満たない部分をしっかり補う必要があります。特定の住所を持ち、勤続年数も半年~1年位以上経過し、安定した収入が得られている状態にする事が一番大切です。

又、出来れば、アルバイトではなく正社員になれるとより審査には通過しやすくなりますね。

さらに、固定電話を引いていたり、滞在期間が長期間であればより信頼性は上がります。

その上で、外国人向けのクレジットカードを選ぶことが大切です。

特に外資系のクレジットカードであれば、外国人に理解があると言われています。アメリカンエキスプレスやシティカードですね。

また、外資系ではなくても、JALカード、ANA JCBカード、楽天カードや三井住友VISAクラシックカードも比較的外国人に理解があるクレジットカードと言われています。

また、定期預金を作ったり、給与振込口座に指定しているなど、日ごろから付き合いのある銀行と良好な取引を継続していると、その銀行と提携しているクレジットカードは作りやすくなります。

カード会社も銀行との取引状況を確認し、信頼できる優良な顧客であるとわかると、安心して審査に通過させることが出来るのです。

もし属性にも問題がないけれど、クレジットカードの審査が不安という場合は、特定の銀行と取引を行い、優良顧客となっておくといいでしょう。

さらに、留学生で、短期や交換ではない場合、親権者の同意を得られると学生専用クレジットカードを申し込むことが出来ます。この場合、安定した収入という審査項目は除外されるので、収入のない方でも安心ですね。

学生専用カードであれば、学生用のANAカードや学生専用ライフカードなどが外国人にお勧めです。どちらも利用限度額30万円と低めに設定されてしまいますが、学生がちょっとしたショッピングを楽しむのには十分な額ではないでしょうか。

3.外国人ならではの必要書類

通常は本人確認書類と引き落とし口座の通帳、届出印、必要に応じて収入証明書があれば申し込むことが出来ますが、外国人の場合は本人確認書類として、外国人ならではの書類が必要となるのです。

それは

・在留カード(国で滞在を認めている、中期もしくは長期滞在者に発行される証明書)
・特別永住者証明書(国が日本に永住することを許可した場合に発行される、外国人の証明書)
・学生証(留学生の場合)

などです。

以前は確実にそこに住んでいることを証明するための外国人登録証明書の提出を義務付けているカード会社が多かったのですが、今は滞在期限の記されている在留カードが発行されることになったため、この在留カードで審査が行われるようになりました。

クレジットカード会社には、その人の滞在期限を知る必要があるからです。

例えば滞在期間が後3年となっている方が、ショッピング枠50万円で毎月1万円のリボ払いの設定のカードを申し込んできたとします。この場合、今後確実に50万円の利用があるということは分からなくても、もしも50万円利用してしまうと、月々1万円の支払いで帰国までに完済は出来ない計算になってしまいますね。

カード会社はリスクを回避するために、確実に滞在期間内で完済できるという安心が得られる場合のみカードを発行するのです。こうすると、カードを持った外国人が利用分を支払わずに帰国してしまうという危険を回避することができますね。

その為、在留カードで、申し込まれたクレジットカードの内容と滞在期間を照らし合わせて慎重に審査が行われるのです。

在留カードには滞在期限の他にも、以下のようなその人の詳しい情報が記録されています。

・顔写真(16歳以上の場合)
・氏名
・国籍、地域
・居住地
・生年月日
・性別
・在留資格
・在留期限
・就労の可否

など。

ですから、これ1枚でその人の身分証明書として活用することが出来ます。

しかし、クレジットカードの審査の場合、この他にも身分証明書を提出すると、より信頼してもらうことが出来ます。

たとえば、社会保険の健康保険証を持っていると、定職に就いていることの証明となりますね。運転免許証を持っていると今後も長く日本に滞在する意思が確認出来ます。

銀行口座の通帳も、特定の住所を持っていないと発行されないものですので、住所が特定できるという証明となります。

この様なものを同時に提出すると、在留カードのみの提出よりもクレジットカード会社としては安心して審査を進めることが出来るでしょう。

この他にも、日本人であれば不要となる収入証明書も、外国人だからこそ必要となる場合があります。

源泉徴収票や給与明細など、すぐに提出出来るよう、きちんと保管しておきましょう。

4.外国人がクレジットカードを申し込む場合のコツ

がクレジットカードが欲しいからとやみくもにいくつもの会社へ申し込みを行うのは危険です。

申し込みを行った事実は個人信用情報に記録されてしまうので、その結果多重申し込み者となり、どのクレジットカードの審査にも通過しなくなってしまいます。申し込むカード会社は少なければ少ない方がいいものですので、最初から確実と思われるカード会社を選ぶことも大切です。

申し込みを行う前に、カード会社へ外国人だと言うことを伝え、外国人の申し込みが可能かどうかの確認をしておくといいかもしれませんね。

また、義務付けられていなくても、信頼してもらうために、様々な証明書を提出してみることも大切です。そのためには、インターネットより郵送や窓口から申し込んだ方がいいでしょう。

日本で外国人がクレジットカードを作る場合、やはり日本人が作るよりも難しいのかもしれませんね。しかし、これは、日本人が海外へ行き、その国のクレジットカードを作りたいと思った時にも同じことが言えます。

どのカード会社も「帰国してしまうと回収出来ない」というリスクを回避するために厳しくなるのは当然です。母国以外でクレジットカードの審査に通過する為には、信頼してもらうために様々な努力も必要となってしまうのは仕方ないことなのでしょう。

また、もしカードを作ることに成功したら、確実な返済を心がけましょう。

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